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鍼灸でなぜ痛みが減るのか?

  • lustroussik
  • 2025年11月8日
  • 読了時間: 5分

痛みは多くの人が日常的に経験する問題であり、その管理は生活の質を大きく左右します。薬物療法や手術以外の選択肢を探している方にとって、鍼灸治療は有効な方法の一つです。この記事では、鍼灸治療がどのように痛みを和らげるのか、その仕組みや効果、具体的な適応例について詳しく解説します。


  


鍼灸治療が痛み管理に効果的な理由


痛みは単なる身体の信号ではなく、神経系や筋肉、血流の状態が複雑に絡み合っています。鍼灸は以下のようなメカニズムで痛みを和らげます。


  

🌎西洋医学


  • 血流の改善  

鍼を刺すことで局所の血管が拡張し、血流が良くなります。これにより、痛みの原因となる老廃物や炎症物質が排出されやすくなり結果として、腫れや痛みが軽減されることがあります。


  ・筋肉の緊張緩和  

筋肉のこわばりや硬直は痛みを悪化させます。鍼灸は筋肉の緊張をほぐし、柔軟性を回復させます。


  • 神経の調整  

鍼刺激は中枢神経系に働きかけ、痛みを感じる信号の伝達を抑制します。また、鍼刺激により脳内でエンドルフィン(天然の鎮痛物質)が分泌されます。

  • モルヒネに似た作用を持ち、痛みの感覚を抑える働きがあります。


  • ストレス軽減  

痛みはストレスと密接に関係しています。鍼灸はリラックス効果もあり、精神的な緊張を和らげることで痛みの感受性を下げます。

  • 鍼灸は交感神経と副交感神経のバランスを整え、筋緊張の緩和やストレス軽減にもつながります。


ゲートコントロール理論

  • 脊髄には「痛みのゲート(門)」があり、鍼刺激がこのゲートを閉じることで痛み信号の伝達を抑制します。

  • 触覚や圧覚などの非痛覚刺激が、痛みの信号をブロックする仕組みです。


鍼灸は、神経系・免疫系・内分泌系に働きかけることで、痛みの知覚や伝達を調整します。


🌎東洋医学


経絡とは?──気血の通り道

  • 経絡(けいらく)は、体内を巡る「気(エネルギー)」と「血(栄養)」の流れ道。

  • 十二経脈(肺・心・脾・肝など臓腑に対応)と、補助的な奇経八脈に分類されます。

  • 経絡は体表から深部まで網の目のように広がり、臓器や筋肉、皮膚と連携して健康を維持します。

ツボ(経穴)とは?──治療のスイッチ

  • ツボ(経穴)は、経絡上に存在する「気の出入り口」で、刺激によって体のバランスを整えるポイント。

  • WHOが標準化したツボは361穴あり、症状に応じて使い分けられます。

  • ツボには以下の種類があります:

    • 正穴:十二経脈・奇経八脈に属する基本のツボ

    • 奇穴・阿是穴:個人差や症状に応じて使われる補助的なツボ


東洋医学では、痛みは「気・血・水」の流れが滞ることで生じると考えます。

  • 不通則痛(ふつうそくつう):流れが滞ると痛みが起こる。

  • 通則不痛(つうそくふつう):流れがスムーズなら痛みはない。

鍼灸はツボ(経穴)を刺激することで、気血の流れを整え、滞りを解消します。たとえば:

痛みの原因

特徴

鍼灸の対応

気滞(きたい)

張ったような鈍痛

ツボ刺激で気の巡りを改善

瘀血(おけつ)

ズキズキした鋭い痛み

血流促進で新陳代謝を活性化

水滞(すいたい)

重だるい痛み

温灸で水分代謝を促進



  鍼灸治療が適している痛みの種類


鍼灸は多くの痛みの症状に対応可能ですが、特に効果が期待できる代表的な例を紹介します。


  

慢性的な腰痛


腰痛は日本人の中でも非常に多い症状です。長時間のデスクワークや姿勢の悪さが原因で筋肉が硬直し、痛みが慢性化します。鍼灸は筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することで痛みを軽減します。


  頭痛・偏頭痛


緊張型頭痛や偏頭痛は、首や肩の筋肉のこわばりが引き金になることがあります。鍼灸はこれらの筋肉を緩め、神経の過敏状態を抑えるため、頭痛の頻度や強さを減らす効果があります。


  関節痛・変形性関節症


関節の痛みは炎症や軟骨の摩耗が原因です。


首肩こり・寝違い


ストレートネック、PC、スマホの長時間使用からくる凝り感、また目の疲れに対しても効果的です。

  


鍼灸治療の安全性と注意点


鍼灸は比較的安全な治療法ですが、以下の点に注意が必要です。


  


  • 資格を持つ専門家に施術を受けること  

無資格者による施術は感染症や皮膚トラブルのリスクがあります。


  


  • 体調や持病の申告  

妊娠中や血液疾患、皮膚疾患がある場合は事前に伝えましょう。


  


  • 施術後の体調変化に注意  

一時的にだるさや軽い痛みが出ることがありますが、通常は数日で改善します。


  


  • 継続的な治療が効果を高める  

一度の施術で改善する方もいますが、定期的な施術は体質改善におすすめです。


  


また、治療効果には個人差があります。痛みの種類や体質、生活習慣によって効果の現れ方が異なる場合があります。


  


まとめ


鍼灸治療は痛みの管理において有効な選択肢の一つです。血流改善や筋肉の緊張緩和、神経の調整を通じて、慢性的な痛みや神経痛、関節痛など幅広い症状に効果を発揮します。安全に治療を受けるためには、資格を持つ専門家に相談し、施術を受けることが重要です。


  


痛みで日常生活に支障を感じている方は、鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか。まずはご相談いただいて、その方に合った治療をいたします。痛みの軽減させ生活の質を大きく向上させることを目的とします。

 
 
 

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